2014年10月13日月曜日

すごいぞ、モリモリ

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日本列島は今強い台風が来ているとのことで 自宅に缶詰になっている人も居られるかと思い つまらない話ですがもうひとつ更新します。


 森や自然を構成するひとつひとつの植物、一匹一匹の生き物に等しく役割がありそのどれもが大切だという事は、もはや誰でも知ってる事実だと思うけども、ある特定の生物に的を絞って彼らが具体的にどの位エコシステムに貢献しているかに注目すると、びっくりするような事実が隠されていることがある。

 秋になってその辺でよく見かけるようになったセアカサラマンダーは、プレソドン科というムハイサラマンダーの仲間である。彼らは読んで字のごとく成体になっても肺を持たず、呼吸は皮膚に頼っている。日本のサンショウウオの中ではハコネサンショウウオも、科は違うけれど肺を持たないサラマンダーとして知られている。彼らは喉元をピコピコ動かしていかにも息をしてます風に見えるけれど、それは匂いの分子を鼻に多く取り込むための行動で、実際の呼吸とは少々異なるのだそうだ。話を少し戻すと、先日このムハイサラマンダーの仲間に関する面白い話を読んだ。それ曰く自然界における彼らは、単なるエコシステムの構成員どころか「知られざる森の守り人」レベルの存在なのだという。

 ムハイサラマンダーの仲間が多く住む落葉樹の森において、毎年地面に降り積もる落ち葉は有機物であり、多くの炭素を含んでいる。地表に棲む微細な生き物がこれをちぎって食べて、消費した時、炭素はメタン(温室効果ガスの一種)などと共に、二酸化炭素として空中へ放出される。アメリカ農務省森林科のハペトロジスト達の実験によると、ここに自然な密度でムハイサラマンダー達が介在して、積極的に微細な生き物たちを捕食した場合、見かけによらず大食漢な彼らの活動によって落ち葉の分解スピードがぐっと緩やかになるのだという。その結果、森林約70メートル四方あたり計100キロ近い炭素が気化せず地中に戻ることとなり、同時に相応分のメタンの排出も抑えられるという。この、炭素の土壌への吸収量はサラマンダーがいなかった場合と比べて13%増だという。これは読んだだけではあまり実感がわかないけれども、積もり積もれば(実際は雑多な要因により結果は異なってくるとはいえ)周辺の大気に影響を及ぼしそうな数字であり、世界の片隅でひっそりとケシツブみたいな虫を食べているサラマンダー達が、もしかしたらめぐりめぐって地球の天候を左右するほどのパワーを秘めているかもしれないということになる。おもしろいと同時に感動だ。因みに多くのサラマンダー達はこうして蓄えたエネルギーから、自分が生き永らえるのに必要最低限の分だけをとり、あとは卵や繁殖行動のために皆使ってしまうという。それが証拠にサラマンダーの仲間は、鳥類などの捕食のリストの中では下位の方に位置するという。彼らを食べても相対的に得られるカロリーが多くないからだ(野菜のキュウリみたいなものか)。どこまでも慎ましく、まさしく「清貧」という言葉の似あう生き物であると、よこしまで無駄だらけな存在である自分などは思う。

 しかし日本語でイモリが「井守り」、ヤモリが「家守り」ときたら、こんなふうに森を守るサンショウウオは「モリモリ」という事になる。モリモリといえば管理人が大学時代大変お世話になったオカマの先輩と同名になってしまうが(どうでもいい情報)、日本のオオサンショウウオなどがこちらで「ペッパーフィッシュ」とか言って紹介されているのを見るとワンプレート500円のファストフード店みたいな響きで威厳もくそも無く、オオモリモリの方がまだマシという気がする。