2013年9月30日月曜日

 現在住んでいるバージニア州には二種類のクビワヘビが生息しています。自分の住む北部ではホクブクビワヘビが、2時間ほど行けばホクブとナンブの混在する地域になり、そこからさらに4時間ほど走ればナンブクビワヘビの生息域になります。おもしろいのはこの「車で二時間」の間に見られる生き物ががらっと変わること。爬虫類のみならず、昆虫や鳥の分布図も変わってしまうし、関係ないけど人々の喋る英語のイントネーションも全く違う。そこから先は、アメリカでは「サウス」と呼ばれる保守的で独立心旺盛な人々のテリトリー。東海岸の南の果てはフロリダです。

 フロリダといえば、マイアミ市街地から65キロ南に位置するターキーポイントという原子力発電所があります。原子力発電所の周囲は人間の居住地の建設や商業活動が合衆国法で禁じられているため、広大な海と湿地帯に囲まれた発電所の周囲は図らずも希少なアメリカワニ(Crocodylus acutus)のサンクチュアリとなっているとか。ひとたび事故が起これば環境に与える影響の大きい放射能を扱う施設だけに皮肉なことです。

2013年9月1日日曜日



 ここのところ前庭の改装と緑地の剪定のため、日の出前・日暮れ時を狙って活動するというスナボア的行動をとっていた管理人なのですが、昨日コンクリートのたたきにこもっと盛り上げていた落ち葉を除けた所、おそらくハッチ直後と思われるホクブクビワヘビ(ノーザンリングネックスネーク・Diadophis punctatus)に遭うことができました。見つけたときはあまりの小ささにスネ毛が動いた!メクラヘビ的な何かかと思いましたが、よく見ると大変小さな可愛らしいクビワをしており、クビワヘビは、ちゃんと生まれたときからクビワヘビなんだ・・・と妙に感心しました。頭部の、大型でつるっとした質感の鱗が目立ちます。バージニア州の爬虫類・両生類データベースによると、オレンジ色っぽい褐色で、無斑の腹部はこの亜種に共通する特徴みたいです。この仲間を育成するには正しいエサ選びはもとより個体によっては最初定期的にエサを口に持たせて、食べさせてやるなどの細かい工夫が必要になるものが結構いるため、ペット飼育にはあまり向かない種だと思います。