2014年5月16日金曜日

2014年版ゴジラを見てきました。


 公開初日という事もあり客席はほぼ満席、若者を中心に子供も大人も兄ちゃんも姉ちゃんも入り混じったオーディエンスで、この和製怪獣が今やアメリカでも幅広く受け入れられていることが分かってちょっと嬉しくなった一日でした。

 ゴジラの造形は、アメリカ版一作目と比べると大分オリジナルに近いように思われたけれど、それでも昭和・平成ゴジラ(特に84年以降)に慣れ親しんだ者からすると「ピンヘッドゴジラ」と呼べそうな頭の小ささ、かなりアメリカンな樽型体型で、爬虫類飼育者からすると「エサを控えないと」と脅迫的になるレベル(笑)でした。スリットみたいな鼻の穴の形は2014年ゴジラが確実に西洋のドラゴンの仲間であることを示しており、平成ゴジラの、どことなく哺乳類を思わせる鼻の穴~上唇周辺のむくむくした部分にかけてが特に好きな管理人にはちょっと受け入れがたいものがあった。それと、体重を考えると仕方ないのかもしれないけれども、転生したガニシュカ皇帝みたいな足をしておりとてもじゃないけど陸上でも、水中でも素早く動けるようには見えなかった。総合的に悪く言えば鈍重そうなゴジラ、でもこのくらいのデカさ重厚さとパワーを感じさせなければ、アメリカの観客を相手に「超自然の裁断者」としてイメージづけるのは難しかったのかもしれないですいね。今回の敵役「ムトー」は昆虫ベースの巨大宇宙生物のような感じで顔と鳴き声はかっこいいんですが、後ろから見るとやけにつるっとした小尻に何かを付けたしたくなる不思議ないきものでした(どうやって歩行してるのか最後までよく分からなかったし)。一瞬ガメラのギャオスを思わせるのは電車を襲うシーンのせいか?因みに2014年ゴジラ全編を通してこの「いつか別の怪獣映画で見たような」シーンはけっこうよくありましたが、個人的にそんなに気になるほどではなかったです。

 怪獣の見た目に関する愚痴?はこのへんにしてストーリー本編の方はといえば、シリーズものとなると事情によって設定も脚本もコロコロ変わるアメリカ映画だけに特に期待も予備知識も無しで行ったけれど、思った以上に楽しめました。これは多分、ゴジラのクラシックなテーマである「人類の思惑VSゴジラ、核、+α」の構図がしっかりと踏襲されていたためだと思われます。同時に、オリジナル第一作目が作られた1954年から60年を経ても、核の力は人類にとって依然脅威であり続けていることを強く意識しました。あえて怪獣の全身を俯瞰させないカメラワークにより、実物以上に巨大に感じる怪獣達が圧倒的パワーで街をバッコンバッコン破壊していくので、劇中の人々に感情移入して茫然としてしまうのが、同時にカタルシス的な癒し効果もあった。原発崩壊・大津波など日本人にとってリアルに感じるシーンが多くあったため途中途中ちょっと素に戻る瞬間などもありましたが、人間ドラマの感情面でのドロドロ等は控えめで、超自然の生存競争にフォーカスしたストレートな話の流れが分かりやすく、誰にでも楽しめる内容となっていました。個人的に興味深かったのは、怪獣撃退に関していえば自衛隊G-Forceとモダン・アメリカ軍の間にあまり能力の差がないということ(メーサー兵器が現実にあれば米軍に軍配が上がったかもしれないけど)。日本では7月25日から公開がはじまるようなので、皆さんもよかったら見に行ってみてください。