2013年2月14日木曜日

 1月13日に書いたエバーグレイズのヘビ狩り大会ですが、のべ1600人の参加者が計68匹のヘビを仕留めたそうです。発表によると去年の時点でエバーグレーズに帰化しているヘビの総数は10万匹とされていたので、焼け石に水感は否めないけれども、こうして世間の注目をあつめて問題意識を持たせるという点では成功といえるのかもしれない。新聞によると大蛇の繁殖が確認されてから10年たらずの間にエバーグレイズに住むアライグマとオポッサムの99%、ボブキャットの88%がいなくなったそうです。帰化が確認されたバーミーズパイソンをはじめ数種の大型化する蛇、あとブラック&ホワイトバンデッドテグーはじめ数種のトカゲ達によって、今までエバーグレーズの生態系のトップに立っていた動物達が、ほとんど一掃されてしまったということになります。

 一説によると北米では「気候が2100年までこのままである」と仮定したうえでこれら移入種の本来の生息地の環境との比較を行った結果、12の比較的広大な州でこれら外来生物のいずれかによる移入をうける可能性があるとされるそう(Biological Invasions,pp 241-252)。実際は気候が温暖化していることもあるので、移入を受ける可能性のある地域はさらに北上するのではないだろうか。去年の4月のレイシー法改定をうけて「バナナで釘がうてる州もたくさんある中、無意味な法案が可決した」と書きましたが、100年、200年、もっと長期のスパンで自然環境について考えた場合、今の時点で手を打っておくという姿勢にもまた一理あると思った。

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