2014年5月11日日曜日

 最近繁殖期に入ったらしい、裏の雑木林のフクロウがうるさくてよく眠れない。こうして至近距離に住んでみるまで、野生のフクロウと言えば頭に粉雪を積もらせて、静かな森の賢者風の生き物だと思っていた。カッコいいと思って話しかけた賢者が意外と甲高い声でよく喋る奴だった、みたいな展開だ。裏のフクロウは日本のフクロウのいとこのような感じで、見た目もあまり変わらないアメリカフクロウ(Strix varia)である。オスは普段はこんな声で鳴いているのが、シーズンになりメスを呼び寄せて、ふたりしてもりあがってくるとこういう感じになる。これが家の脇の暗闇からはじまるとほとんど一晩中続く。しかも常にうるさいならまだしも、時々「シーン」と全くの静寂を挟んでくるのである。そうすると、「何が起きたんだろうか?」「メスに逃げられたのか?」と、管理人のたくましい想像力が躍動をはじめてしまい、ますます眠れなくなる。しかしそんな睡眠不足も甘んじて受け入れようと思えるのは、やはり自分ちのまわりでフクロウが子育てしてくれたらいいのにな、という考えが脳裏にあるためである。実は去年メンフクロウをもらってきて、屋根裏から外部につながる穴をあけて飼おうかと画策していたくらいなのだ(近所にそうやって放し飼いにしている人が居るので)。本物の野生のフクロウが自ら出向いてきてくれると思えば、闇夜に響く奇声もなんとなく素敵に聞こえてくるから不思議だ。