2012年7月29日日曜日

 ペンシルバニア州のエキスポへ行こうと出かけていきましたがまさかの日時覚え間違いにより無人のエキスポセンターにたどりつくこととなりました。このままでは往復500キロの時間と手間と燃料が無駄になってしまう!ということで気を取り直し、フィラデルフィア市内にあるMütter Museum - ミュッター・ミュージアム / ムター・ミュージアムという、こじんまりとした18世紀医療の博物館へ。この博物館はとある大学教授のコレクションを基にした、医療器具のみならず実際に人間(主に病人・いろんな胎児・屍蝋化した遺体など)の様々な標本を収蔵していることで知られているようで、真摯に近代医療の歴史を紐解きたい多くの人々が訪れる人気スポットとなっています。自分は標本の方は大丈夫ですが医療器具のコーナーでチビリました。爬虫類飼育者なら「プローブ」と聞くと何をする道具かすぐ分かると思いますが、「バレットプローブ」という道具が「銃創の深度を計る道具」として置いてあり、ようは先をまるめただけの針金なんですけど(笑)これを鉄砲の弾が当たったところにニュルニュル入れたり出したりして組織の損壊度を調べるというものです。因みにこの時代に麻酔は発達していなかったので患者は医師から一杯のブランデーを渡されるだけだったそうです。粉砕骨折したら切開してその砕けた骨どうしの中にちょっと木片を入れてみたり。やめろぉぉぉ。初期のトレパネーションやロボトミー手術器具(という名の、ただの金属棒)など、そのあまりにも粗野な造形に医療技術の進歩を心底賛美しながら博物館を出、中華街でアヒルを食べて帰路に着きました。

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